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業務効率化の目標設定|人事評価で「そのまま使える」例文30選と、成果が出るKPIの立て方
「業務効率化に取り組む」と書いて上司に赤ペンで返された人へ
人事評価シートの「今期の目標」欄に、こう書いたことはありませんか?
「業務効率化に取り組む」
提出したら、上司から一言。
「で、具体的に何をするの?」
業務を効率化したい気持ちはある。でも、「何を」「どのくらい」「いつまでに」改善するのかを数字で書けないから、ぼんやりした目標になってしまう。
安心してください。これは「書き方が下手」なのではありません。
目標を数字にするための「型(テンプレート)」を知らないだけです。
この記事を読むと、以下のことが手に入ります。
- 📋 たった1行で「上司に通る目標」が完成するSMART原則テンプレート
- ✏️ 事務・営業・経理・総務・管理職別のコピペ例文30選
- 📊 「達成できたかどうか」を見える化するKPI(成果指標)の決め方
全部、コピーして貼りつけて、数字と期限を自社に合わせて書き換えるだけで使えるようにしました。
業務効率化の全体的な進め方を先に知りたい方はこちら。
👉 業務効率化の進め方|失敗しない5ステップと「効果が出る目標」の作り方
1. 「上司に突き返される目標」と「一発で通る目標」の決定的な差
突き返される目標
| 書いた目標 | 上司の心の声 |
|---|---|
| 業務効率化に取り組む | 「何を?いつまでに?どうやって?全部わからん」 |
| 残業を減らす | 「どのくらい減らすの?」 |
| ツールを導入して改善する | 「何のツール?何の業務?」 |
| ミスをなくす | 「ゼロって現実的?達成したかどうか、どう判断するの?」 |
一発で通る目標
| 書いた目標 | 上司の心の声 |
|---|---|
| 「9月末までに、経費精算の処理時間を月10時間→5時間に半減する(freeeのレシート読み取り機能を使う)」 | 「期限・数字・やり方が全部入ってる。わかりやすい!」 |
| 「上期中に、提案書の作成を1件2時間→30分に短縮する(AIの下書き+テンプレで)」 | 「Before/Afterが明確で、手段も現実的。OK!」 |
この差を生んでいるのが、次のセクションで紹介する「SMART原則」という目標の「型」です。
2. 目標が一発で決まる「SMART原則」|この1行テンプレートを埋めるだけ
SMART原則とは、「良い目標に必要な5つの条件」の頭文字をとったものです。
| 記号 | 意味 | ダメな書き方 | 良い書き方 |
|---|---|---|---|
| S | 具体的か? | 「効率化する」 | 「経費精算の処理時間を短縮する」 |
| M | 数字で測れるか? | 「減らす」 | 「月10時間 → 5時間に」 |
| A | 達成できる範囲か? | 「ミスをゼロにする」 | 「ミス率を5% → 2%以下に」 |
| R | 会社・部署の方針に合っているか? | 「個人的にラクしたい」 | 「チーム全体の残業削減につながる」 |
| T | 期限があるか? | 「いつか」 | 「2026年9月末までに」 |
これだけ覚えればOK!「1行テンプレート」
以下の穴埋めを1回やるだけで、あなたの目標はSMART化されます。
「【期限】までに、【対象の仕事】の【数字で測れる指標】を、【今の数値】から【目標の数値】に改善する。(【そのためにやること】により)」
記入例:
「2026年9月末までに、見積書の作成時間を、1件2時間から30分に短縮する。(テンプレート整備とAIの活用により)」
このテンプレートに当てはめるだけで、上司に突き返されない目標が5分で完成します。
3. そのまま貼れる!職種別・業務効率化の目標「コピペ例文30選」
以下の例文を、自社の状況に合わせて数字と期限だけ書き換えてお使いください。
事務職・一般事務(6例)
| # | 例文(コピペOK) | 成果の測り方 |
|---|---|---|
| 1 | 9月末までに、経費精算の月間処理時間を10時間→5時間に半減する(freeeのレシート読み取り機能の活用により) | 月間の処理にかかった時間 |
| 2 | 上期中に、社内書類の電子化率を30%→80%以上に引き上げる(電子契約サービスの導入により) | 紙とデジタルの比率 |
| 3 | 6月末までに、データ入力のミスを月5件→1件以下に減らす(入力チェックリストの標準化により) | 月間のミス件数 |
| 4 | 12月末までに、社内からの問い合わせ対応に使う時間を月20時間→5時間に減らす(社内FAQページの作成により) | 月間の対応時間 |
| 5 | 9月末までに、月末レポートの作成期間を3日→1日に短縮する(スプレッドシートのダッシュボード化により) | レポート完成までの日数 |
| 6 | 年度中に、郵送する書類を月50通→10通以下に減らす(メール+電子署名への移行により) | 月間の郵送数 |
営業職(6例)
| # | 例文(コピペOK) | 成果の測り方 |
|---|---|---|
| 7 | 9月末までに、提案資料の作成時間を1件2時間→30分に短縮する(AIによる下書き生成+テンプレートの整備により) | 1件あたりの作成時間 |
| 8 | 上期中に、商談後の報告を「その日のうちに完了」する率を30%→90%に上げる(チャットの報告テンプレート導入により) | 当日完了率 |
| 9 | 6月末までに、見込み客への初回連絡を問い合わせから平均3日→1日以内にする(営業管理ツールの自動リマインド設定により) | 初回連絡までの平均日数 |
| 10 | 年度中に、顧客データの二重入力(エクセルと営業ツール両方に打ち込む手間)を完全にゼロにする(営業管理ツール1本への統合により) | 二重入力の発生件数 |
| 11 | 9月末までに、週次の営業報告書の作成時間を1時間→10分にする(日報を毎日30秒のチャット投稿に切り替えることにより) | 報告にかかる時間 |
| 12 | 上期中に、過去の提案書を探す時間を1件30分→5分以内にする(提案書データベースの構築により) | 1件の検索にかかる時間 |
経理・財務(6例)
| # | 例文(コピペOK) | 成果の測り方 |
|---|---|---|
| 13 | 6月末までに、請求書の発行から入金確認までの平均日数を15日→10日に短縮する(自動リマインドメールの設定により) | 平均入金リードタイム |
| 14 | 年度中に、月次決算の締め日を翌月15日→翌月7日に前倒しする(仕訳のAI自動推測とフロー改善により) | 決算の締め日 |
| 15 | 9月末までに、手作業での仕訳入力を月100件→20件以下に減らす(銀行口座との自動連携+会計ソフトの自動仕訳機能により) | 手作業の仕訳件数 |
| 16 | 上期中に、経費精算の差し戻し(書き直し)率を20%→5%以下にする(申請ルールのわかりやすいマニュアル作成と入力フォームの改善により) | 差し戻し率 |
| 17 | 12月末までに、年末調整の社員1人あたり対応時間を30分→10分に短縮する(クラウド年末調整ツールの導入により) | 1人あたりの対応時間 |
| 18 | 年度中に、紙の領収書の処理枚数を月200枚→ゼロにする(スマホ撮影→自動読み取りフローの構築により) | 紙の領収書の枚数 |
総務・人事(6例)
| # | 例文(コピペOK) | 成果の測り方 |
|---|---|---|
| 19 | 9月末までに、採用面接の日程調整にかかる手間を1人あたり2時間→30分にする(日程調整ツールの導入により) | 1人あたりの調整時間 |
| 20 | 上期中に、社内研修資料の更新を年1回→3ヶ月ごとに改善する(オンラインのナレッジベース化により) | 更新の頻度 |
| 21 | 6月末までに、入退社手続きのチェックリスト完了率を80%→100%にする(手続きフローの電子化により) | チェックリスト完了率 |
| 22 | 年度中に、備品や消耗品のムダな在庫(過剰在庫)を30%→10%以下に減らす(発注ルールの明確化と在庫管理ツールの導入により) | 過剰在庫率 |
| 23 | 9月末までに、福利厚生に関する社員からの問い合わせを月30件→10件以下に減らす(社内FAQ+チャットボットの設置により) | 月間の問い合わせ件数 |
| 24 | 上期中に、全社員の勤怠データ集計を月8時間→1時間に短縮する(クラウド勤怠管理への完全移行により) | 月間の集計作業時間 |
管理職・リーダー(6例)
| # | 例文(コピペOK) | 成果の測り方 |
|---|---|---|
| 25 | 上期中に、チームの月間残業時間を平均40時間→25時間以下にする(仕事の再分配と定型作業の自動化により) | チームの月間残業時間 |
| 26 | 9月末までに、部下からの「やり方がわからない」系の質問を50%減らす(動画マニュアルの整備により) | 月間の質問対応件数 |
| 27 | 年度中に、週次ミーティングを60分→30分に短縮する(議題の事前共有ルール化とAI議事録の導入により) | 会議の実測時間 |
| 28 | 6月末までに、「あの人しかできない仕事」を5件→1件以下にする(担当のローテーションとマニュアル作成により) | 属人化している業務の件数 |
| 29 | 上期中に、チームメンバーからの業務改善のアイデア提案を四半期2件→10件に増やす(月1回の改善アイデア会議の新設により) | 四半期の提案件数 |
| 30 | 12月末までに、チームの1人あたりの生産量(処理件数)を20%向上させる(ECRS分析による業務の見直しと不要作業の廃止により) | 1人あたりの月間処理件数 |
30例すべてが「期限 + 数字 + やり方」の3点セットです。自社の状況に合わせて数字と期限を書き換えるだけで、そのまま目標管理シートに貼りつけられます。
4. 目標の「達成度」を見える化する指標(KPI)の決め方
目標を立てたら、「結局、達成できたの?できてないの?」を客観的な数字で判断できる仕組みが必要です。ここでは、よく聞く「KGI」と「KPI」という言葉を、噛み砕いて説明します。
Step 1:まず「最終ゴール(KGI)」を1つ決める
KGI(Key Goal Indicator)とは、「最終的に達成したいゴール」を数字にしたものです。
| ○ 良いKGI | × ダメなKGI |
|---|---|
| 月間残業を40時間 → 25時間にする | 残業を減らす(数字がない) |
| 経費精算のミス率を5% → 2%にする | ミスを減らす(どのくらい?) |
Step 2:ゴールを「中間チェックポイント(KPI)」に分解する
KPI(Key Performance Indicator)とは、ゴールに向かって「今ちゃんと進んでいるか」を途中で確認するための数字です。
例: ゴール(KGI)が「月間残業を40時間→25時間にする」場合
| 中間チェックポイント(KPI) | どうやって測る? | 目標の数字 |
|---|---|---|
| ① 会議の時間 | 毎回の会議の実測 | 60分→30分 |
| ② 報告書の作成時間 | 週ごとにメモ | 週2時間→30分 |
| ③ 「あの人しかできない仕事」の数 | 棚卸しリストで確認 | 5件→1件 |
Step 3:「どのくらいの頻度でチェックするか」を決める
| 頻度 | こんな指標に向いている |
|---|---|
| 毎日 | 処理した件数、お客様対応の件数 |
| 毎週 | 残業時間、会議にかかった合計時間 |
| 毎月 | ミスの発生率、業務の処理にかかった総時間 |
| 3ヶ月ごと | 属人化の解消数、改善提案の件数 |
大事なポイント:KPIは「多すぎると誰も追わなくなる」。1つのゴールに対して3つ以内に絞ってください。測るのに手間がかかる指標は、そもそも測り続けることが不可能です。
5. コピペで使える「目標管理シート」テンプレート
以下のテンプレートをそのままコピーして、目標管理シートの記入にお使いください。
■ 目標管理シート
【氏名】:
【部署】:
【対象期間】: 2026年4月 〜 2026年9月
【目標①】
・目標: 【期限】までに、【対象の仕事】の【数字で測れる指標】を【今の数字】→【目標の数字】に改善する
・やること: 【具体的なアクション(ツール導入、ルール変更など)】
・チェック指標(KPI): 【数値指標】 → 測る頻度: 【毎週 / 毎月】
・自己評価(期末に記入): ○ 達成 / △ 一部達成 / × 未達成
・上司コメント(期末に記入):
【目標②】
(同上の形式で記入)
【目標③】
(同上の形式で記入)
よくある質問(FAQ)
Q1. 目標は何個くらい書くのがベストですか?
3個がベストです。 1個だとリスクが集中するし、5個以上は管理しきれません。「これだけは絶対やる1つ + チャレンジ目標2つ」のバランスが理想です。
Q2. 目標に書く「数字」はどうやって決めたらいいですか?
まず「現状、何時間(何件)かかっているか」を1週間だけメモすることから始めてください。その「今の数字(現状値)」に対して30〜50%の改善を目標にするのが現実的です。(例:月10時間→5〜7時間)。「いきなり90%カット!」は夢物語なので、やる気が逆に失せます。
Q3. 「雰囲気を良くする」「チームワークを上げる」みたいな、数字にしにくい目標はどう書けばいい?
「気持ち」ではなく「行動」に置き換えてください。例えば「チームワーク向上」なら→「月1回のメンバーとの個別面談(1on1)を実施率100%にする」「チーム内の改善アイデア提案を3ヶ月で5件以上にする」と書けば、立派な定量目標になります。
Q4. 目標を途中で変更してもいいですか?
もちろんOKです。部署の異動、新しいシステムの導入など、前提が大きく変わることはよくあります。大事なのは「勝手に変えない」こと。上司に「こういう理由で目標を見直したい」と相談すれば問題ありません。ただし「達成できそうにないからハードルを下げる」は避けて、代わりに「やり方(手段)を変える」ことで対応しましょう。
Q5. 自分の目標が、会社や部署の方針とズレていないか不安です。
目標を書く前に、上司にたった1つだけ質問してください。「今期、部署として一番どうにかしたい業務って何ですか?」——その答えをそのままSMART原則のテンプレートに当てはめれば、自動的に部署の方針ど真ん中の目標が完成します。
まとめ:「具体的な数字」と「期限」を入れるだけで、目標の評価は10倍上がる
この記事で大切なことは3つだけです。
- SMART原則の1行テンプレートを使う。「【期限】までに【仕事】の【指標】を【今】→【目標】に改善する」——これに当てはめるだけ。
- 「頑張る」ではなく「10時間→5時間」と書く。 Before/After(今と目標)を必ず数字でセットにする。
- KPI(中間チェック)は3つ以内。 測るのに手間がかかる指標は、運用が続かないので選ばない。
今日、10分でできる最初のアクション
先週の自分の仕事の中で「一番時間を食った作業」を1つだけ思い出してください。今週1週間だけ、その作業にかかった時間をメモしてください。
その「今の数字」が分かったら、あとは本記事の例文テンプレートに当てはめるだけで、上司に一発で通る目標が完成します。
「どの業務から効率化すべきか、プロの目で優先順位をつけてほしい」という方へ。
👉 【完全無料】自社の業務フロー監査・KPI設計のご相談はこちら
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