これは、回り道ばかりしてきた普通の人間が、
ようやく「自分がやるべきこと」に出会うまでの話です。
カッコいい話でも、天才の物語でもありません。
ただ、目の前の人の「困った」をほっとけなくなった——それだけの話です。
01 「心から楽しい」を探して
子供の頃から、なんとなく感じていたことがあります。
どこかのグループに入れてもらえても、
それだけでは「安心」にはならないこと。
表面的につながっている状態と、
心から「楽しい」と思えている状態は、まったく別のものだということ。
だから僕の人生は、人脈を広げることではなくて、
「心から没頭できるもの」を見つけることで変わってきました。
それがずっと後になって、仕事の軸にもつながっていくことになります。
02 好きなことへの没入力
僕は根性で何かを続けるのは、正直得意じゃないです。
でも、心から好きだと思えることには、とんでもない集中力を発揮できる。
小学校から高校まで、ずっと野球部でした。中学校では県大会優勝を経験。
大学生時代は軽音楽部でした。1ヶ月で70曲以上を覚えてステージで披露したこともあります。
この差は、努力では埋まりません。
「何に時間を使うか」の設計が先——
そう気づくのに、かなり時間がかかりました。
興味のないことに無理やり取り組んでも消耗するだけ。
納得できることに全力を注ぐ方が、結果も出るし、周りにも良い影響がある。
これが、僕の働き方の原点になっています。
03 回り道の先で気づいたこと
いくつかの仕事を経験しました。
それぞれに学びはあったけど、どこか「自分の居場所じゃない」感覚が続いていた。
「何者かになりたい」という焦りだけが膨らんで、
Web制作に出会い、少し軌道に乗ったところで独立。
でも、うまくいかないことの方が多かった。
感覚だけで判断していた部分を、ちゃんと数字で見る大事さ。
人に頼ること、相談することの大事さ。
いろんな失敗を経て、ようやく気づいたことがあります。
自分で考えて、自分で決めて、自分で責任を取る。
それが、一番怖くて、一番自由なことだった。
04 「ちょっと見てよ」から始まった
仕事で中小企業の社長さんと話す機会が多かったんですが、
よく言われたのがこれでした。
「保母さん、パソコン得意でしょ?うちのこれ、ちょっと見てくれない?」
見てみると、たいていはこんな状態でした。
- 顧客情報が「社長の頭の中」にしかない
- 見積書を毎回ゼロから手打ちしている
- 書類は全部紙で、どこに何があるか分からない
- 連絡手段がバラバラで情報が追えなくなっている
Google スプレッドシートで顧客リストを作ったり、
カレンダーで予定を共有するだけで、社長さんの顔がパッと明るくなる。
「え、こんな簡単だったの?」
その一言と、その笑顔が、忘れられませんでした。
05 相談できる人が、いない
大企業にはIT部門がある。困ったら社内のヘルプデスクに電話すればいい。
でも、日本の企業の99.7%は中小企業です。
3人や5人でやっている会社には、「ちょっとIT困ってるんだけど」と相談できる人すらいない。
大手のIT企業に頼めば数百万円。
近くのパソコン教室に聞いても、業務のことは分からない。
結局「今のやり方でなんとかするしかない」と諦める。
——そんな現実を見て、思ったんです。
「この人たちの "IT担当" になろう。」
06 僕が大切にしていること
サモテクを作るにあたって、自分の中で決めたことがあります。
専門用語を使わない
「クラウド」「SaaS」「API」——こんな言葉で説明しても伝わらない。「伝わる言葉で話す」が僕の絶対ルール。分かりやすさには妥協しません。
作って終わりにしない
どんなにいい仕組みでも、使いこなせなければ意味がない。「何度でも聞いてください」はリップサービスじゃなく本気。使い続けられるところまで、伴走します。
必要なものだけを提案する
高額ツールを10個並べる提案はしません。無料で済むならそれでいい。お客さんの財布が痛まない範囲で、最大の効果を出すのがプロの仕事。補助金ありきではなく、現場が良くなることを最優先にします。
相手の目的を上書きしない
「こっちの方がいい」と押し付けることはしません。お客さんが本当にやりたいことを聞いた上で、最適な方法を一緒に考えます。作り手都合のDXは、僕の中では「ダサいDX」です。
07 最後に
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
僕は天才エンジニアでもなければ、MBAを持っているわけでもありません。
いろいろ回り道をして、ようやく「自分がやるべきこと」に辿り着いた。
そういう人間です。
でも、だからこそ、ITが苦手な人の気持ちが分かるつもりです。
「分からない」と言うのが恥ずかしい気持ちも。
「今のやり方を変えるのが不安」という気持ちも。
僕は「正しいDX」を押し付けたいわけじゃない。
あなたの会社の目的と、現場の状況を聞いた上で、
「本当に必要なものだけ」を一緒に作りたい。
もしあなたが「ちょっとITで困ってるんだけど…」と思っているなら、
気軽に声をかけてください。
整理されていなくても大丈夫。
うまく説明できなくても大丈夫。
「困ってる」のひとことで十分です。
合同会社サモテク 代表
保母 真吾
「ちょっと聞いてみたいことがある」くらいの気持ちで、お気軽にどうぞ。