NotebookLMビジネス活用事例8選|経理・営業・総務・人事で実際に使った時短術

NotebookLMは「IT好きのためのおもちゃ」ではありません。中小企業のバックオフィスで最も威力を発揮するAIツールです。

ChatGPTやGeminiとNotebookLMの決定的な違いは、「あなたが渡した資料の中身だけを根拠に回答する」という点にあります。社内規定を読み込ませれば社内規定だけに基づいて答える。契約書を読み込ませれば契約書だけを根拠に答える。ネット上の情報を混ぜない。だから正確で、だから業務に使えます。

筆者は、中小企業のAI導入支援を100社以上手がけてきました。正直に言えば、過去に「業務効率化のアプリを何個も作ったのに、現場に1つも定着しなかった」苦い経験もあります。

原因は現場が何に困っているかを聞かず、自分が便利だと思うものを押しつけていたことでした。その反省を踏まえ、NotebookLMは「各部門の具体的な困りごと」に合わせて導入しました。この記事では、「経理・営業・総務・人事・経営企画」の5部門で実際に効果があった活用事例を8つ紹介します。

  • 各事例に「何を読み込ませたか」「何を質問したか」「どれだけ時短できたか」を具体的に記載
  • 活用のイメージが湧くように、プロンプト例も添付

NotebookLMの基本操作を確認したい方はこちら。
👉 NotebookLMとは?基本操作と業務効率化術

すぐ使えるプロンプト集はこちら。
👉 NotebookLMのプロンプト10選|コピペで使える実務テンプレート

「自社の業務にNotebookLMを組み込みたい」方はこちら。
👉 AI活用の無料相談をする

NotebookLMがビジネスに向いている3つの理由

活用事例に入る前に、なぜNotebookLMが業務利用に適しているのかを整理します。

特徴ビジネスでのメリット
資料の中身だけを根拠に回答する社内データに基づいた正確な回答が得られる。嘘(ハルシネーション)が混ざりにくい
出典を明示する「この回答の根拠は規定の第○条です」と出典が表示される。上司や監査への説明がしやすい
無料で使えるGoogleアカウントがあれば無料。予算の限られた中小企業でもすぐに導入できる

ChatGPTは「何でも答えてくれる優秀な相談相手」ですが、回答の根拠が不透明な場面があります。業務で「この情報、本当に正しい?」と確認が必要な場面では、資料の中身だけを根拠にし、出典を明示するNotebookLMの方が安心です。

セクションまとめ: NotebookLMがビジネスに向いている理由は、①資料の中身だけを根拠に回答する(嘘が混ざりにくい)、②出典を明示する(上司や監査への説明がしやすい)、③無料で使える(予算の限られた中小企業でもすぐ導入可能)の3点です。

他のAIツールとの詳しい比較はこちら。
👉 NotebookLMの類似サービス比較|ChatGPT・Claude・Difyとの違いと企業向けの選び方

活用事例8選|部門別の時短術

事例1:経理|月末の証憑チェックを3時間→30分に

課題: 月末の経費精算で、領収書と申請内容の照合に毎月3時間以上かかっていた。

NotebookLMでやったこと:

  1. 経費精算のルール(社内規定のPDF)をNotebookLMに読み込ませる
  2. 経費申請の一覧データ(CSV or スプレッドシート)をアップロード
  3. 以下のプロンプトで照合
アップロードした経費精算規定に基づいて、
この経費申請一覧の中から、規定に違反している可能性がある
申請を洗い出してください。

■ チェック項目
- 1件あたりの上限金額を超えていないか
- 承認フローが規定通りか
- カテゴリの分類が正しいか

■ 出力形式
規定違反の可能性がある申請を、テーブル形式で一覧にしてください。
各項目に「違反の内容」と「該当する規定の条項番号」を記載してください。

結果: 規定違反の候補が一覧で出力され、人間は「本当に違反かどうか」の最終判断だけすればよくなった。月末の照合作業が3時間→30分に短縮

経理業務の効率化全体についてはこちら。
👉 経理の業務効率化|「手作業ゼロ」を実現する全手順

事例2:営業|提案前の「顧客理解」を10分で完了

課題: 新規商談の前に、顧客企業のWebサイトやIR資料を読み込んで「この会社は何に困っていそうか」を予測する作業に1時間以上かかっていた。

NotebookLMでやったこと:

  1. 顧客企業のWebサイトURL(会社概要、事業内容ページ)をNotebookLMに追加
  2. 顧客企業のプレスリリースや、あれば決算資料のPDFも追加
  3. 以下のプロンプトで顧客分析
アップロードした情報を基に、この企業に対する商談準備メモを作成してください。

■ 出力形式
1. 事業概要(3行以内)
2. この企業が抱えていそうな課題(推測含む。3つ)
3. 当社のサービスが貢献できるポイント(2つ)
4. 商談で使える「アイスブレイクの話題」(最近のニュースやプレスリリースから1つ)

結果: 商談前のリサーチが1時間→10分に。「御社が先月発表された○○の取り組み、拝見しました」と切り出せるので、初対面の信頼構築にもつながっている。

営業部門の効率化全般はこちら。
👉 営業を効率化する方法|売上を落とさずに残業を減らす仕組み

事例3:総務|「あの手続き、どうやるの?」問い合わせを自動化

課題: 「有給の申請方法は?」「慶弔休暇の日数は?」「出張旅費の精算ルールは?」。同じ質問が総務に月20件以上来ていた。

NotebookLMでやったこと:

  1. 就業規則、出張旅費規定、慶弔見舞金規定、経費精算ルールのPDFをすべて読み込ませる
  2. 社内のSlackやチャットで「NotebookLMのリンク」を全社員に共有
  3. 「分からないことはまずNotebookLMに聞いて。それでも解決しなければ総務に連絡」というルールを設定

結果: 社員が自分でNotebookLMに質問する習慣がつき、総務への問い合わせが月20件→5件に激減。しかもNotebookLMは「就業規則第○条に基づき」と出典を表示するので、回答に対する信頼感も高い。

属人化の解消についてはこちら。
👉 属人化を解消する業務効率化

事例4:人事|面接前の「候補者理解」を5分で完了

課題: 面接前に候補者の履歴書と職務経歴書を読み込んで質問を準備する作業。1人あたり15分はかかっていた。採用繁忙期は1日5人分で1時間以上。

NotebookLMでやったこと:

  1. 候補者の履歴書・職務経歴書のPDFをアップロード
  2. 募集要項(求人票)もアップロード
  3. 以下のプロンプトで面接準備
アップロードした履歴書・職務経歴書と募集要項を照合し、
面接で確認すべきポイントを整理してください。

■ 出力形式
1. 候補者の経歴サマリー(3行以内)
2. 募集要項との適合度が高い点(2つ)
3. 募集要項との適合度が低い、または確認が必要な点(2つ)
4. 面接で聞くべき質問(5つ。確認したい点に紐づけて)

結果: 面接準備が15分→5分に。特に「確認が必要な点」と「それに対応する質問」がセットで出力されるため、面接の質が上がった。

事例5:経営企画|複数のレポートを1枚の経営サマリーに

課題: 毎月、営業報告、マーケティングレポート、顧客満足度調査、財務データなど、合計5本以上のレポートが社内の各部署から上がってくる。これを読んで経営会議用の1枚サマリーに要約するのに半日かかっていた。

NotebookLMでやったこと:

  1. 各部署のレポート(PDF/ドキュメント)をすべてNotebookLMにアップロード
  2. 以下のプロンプトで横断分析
アップロードしたすべてのレポートを横断的に分析し、
経営会議用のサマリーを作成してください。

■ 読み手
代表取締役。数字と結論だけを見る。長い文章は読まない。

■ 出力形式
1. 今月のハイライト(良いニュース1つ、懸念事項1つ。各1行)
2. 部門横断KPIサマリー(テーブル:部門 / 主要KPI / 目標 / 実績 / 達成率)
3. 経営者が今月判断すべきこと(最大2つ。選択肢と影響を併記)
4. 来月の最優先アクション(1つだけ)

結果: 半日かかっていたサマリー作成が1時間に短縮。複数レポートの横断分析をNotebookLMが自動で行い、人間は「判断すべきことの最終決定」に集中できるようになった。

KPIの設定方法はこちら。
👉 業務効率化のKPI設定と削減効果の計算方法

事例6:法務|契約書のリスクチェックを弁護士相談前に自社で実施

課題: 取引先から届く契約書を弁護士に確認してもらう前に、社内で「論点の絞り込み」ができず、弁護士への相談時間(=費用)が膨らんでいた。

NotebookLMでやったこと:

  1. 契約書のPDFをアップロード
  2. 自社の契約チェックリスト(過去の弁護士指摘事項をまとめたもの)もアップロード
  3. 以下のプロンプトでリスク洗い出し
アップロードした契約書を、自社のチェックリストに照らして分析し、
注意すべき条項を洗い出してください。

■ 出力形式
条項ごとに以下を記載してください。
1. 条項番号と名称
2. 内容の要約(専門用語を避けて1行で)
3. 当社にとってのリスク
4. リスクの大きさ(高・中・低)
5. 弁護士に確認を依頼すべきかどうか

最後に「弁護士への確認が必須の条項Top3」をまとめてください。

結果: 弁護士への相談が「契約書全体の確認」から「3つの論点の確認」に変わり、相談時間が1時間→20分に短縮。弁護士費用も大幅に削減。


事例7:マーケティング|競合サイトの分析レポートを30分で

課題: 競合3社のWebサイトを見て「何が強みで、何が弱みか」「うちとの差別化ポイントはどこか」を整理するレポートに、担当者が毎週2時間かけていた。

NotebookLMでやったこと:

  1. 競合3社のWebサイトURL(サービスページ、料金ページ、導入事例ページ)をNotebookLMに追加
  2. 自社のサービスページのURLも追加
  3. 以下のプロンプトで比較分析
アップロードした自社および競合3社のWebサイト情報を比較分析してください。

■ 出力形式
以下のテーブルで比較してください。
| 項目 | 自社 | 競合A | 競合B | 競合C |
- 主要サービス
- 料金体系
- 導入事例の数と業種
- 訴求しているUSP(独自の売り)
- 弱みと思われる点

テーブルの後に「自社が打ち出すべき差別化メッセージ」を3行で。

結果: 競合分析レポートが2時間→30分に。しかもWebサイトの情報が変わるたびにNotebookLMのソースを更新するだけで、レポートも最新化できる。

事例8:研修担当|新人研修資料を既存マニュアルから自動生成

課題: 新入社員の研修資料を毎年ゼロから作り直していた。既存のマニュアルや業務手順書はあるが、新人向けに噛み砕いて整理する作業に3日かかっていた。

NotebookLMでやったこと:

  1. 社内の業務マニュアル、システム操作手順書、社内ルール集をすべて読み込ませる
  2. 以下のプロンプトで研修資料を生成
アップロードした社内資料をもとに、新入社員向けの研修ガイドを作成してください。

■ 前提
読み手は業界知識も社内ルールの知識もゼロの新入社員です。
専門用語は使わず、平易な日本語で説明してください。

■ 出力形式
1. 会社概要と文化(3行)
2. 部門の役割と関係性(組織図的なリスト)
3. 入社1週間でやるべきこと(チェックリスト形式)
4. よくある質問10選(Q&A形式。マニュアルから回答を引用)
5. 困ったときの問い合わせ先リスト

結果: 3日かかっていた研修資料の土台が2時間で完成。あとは人事担当者が加筆・修正するだけ。

研修の設計方法はこちら。
👉 AI研修おすすめ比較|セミナーの選び方と費用相場

活用事例の一覧比較

#部門活用シーンBeforeAfter時短効果
1経理証憑チェック3時間30分83%削減
2営業商談前リサーチ1時間10分83%削減
3総務規定への問い合わせ対応月20件月5件75%削減
4人事面接準備15分/人5分/人67%削減
5経営企画経営サマリー作成半日1時間75%削減
6法務契約書リスクチェック1時間20分67%削減
7マーケ競合分析2時間30分75%削減
8研修新人研修資料作成3日2時間90%以上削減

セクションまとめ: NotebookLMのビジネス活用で最も効果が高いのは、「読まなきゃいけないのに読む時間がない資料」をAIに読ませるパターンです。8事例に共通するのは、平均75%以上の時短効果と、人間は「最終判断」だけに集中できるようになる点です。

これらの活用事例で使えるプロンプトをそのままコピペで使いたい方はこちら。
👉 NotebookLMのプロンプト10選|コピペだけで議事録・提案書・KPI設計が完了

NotebookLMを業務で使う際の注意点

注意点1:機密情報の取り扱い

Googleの公式発表では、NotebookLMにアップロードされたデータはAIモデルの学習には使用されません。ただし、顧客の個人情報や未公開の財務データなど、機密性の高い情報を扱う場合は社内のセキュリティポリシーを確認してください。

注意点2:最終判断は人間が行う

NotebookLMの回答は資料に基づいていますが、資料の解釈を誤る可能性はゼロではありません。特に契約書のリスク判断や経費の承認など、法的・金銭的な影響がある判断は、必ず人間が最終確認してください。

注意点3:資料の品質が回答の品質を決める

NotebookLMは「渡された資料の中身だけ」を根拠に回答します。つまり、資料自体が古い・不正確であれば、回答も古い・不正確になります。読み込ませる資料は最新のものを使用してください。

セクションまとめ: NotebookLMを業務で使う際の注意点は、①機密情報は社内ポリシーを確認、②法的・金銭的判断は必ず人間が最終確認、③資料の品質(最新性・正確性)が回答の品質を決める、の3点です。

AI導入でよくある失敗を防ぎたい方はこちら。
👉 AI導入で失敗する中小企業の10パターン【2026年版】

よくある質問(FAQ)

Q1. NotebookLMは無料で使えますか?
はい。Googleアカウントがあれば無料で使えます。有料版(NotebookLM Plus)もありますが、この記事の活用事例は全て無料版で実行可能です。

Q2. NotebookLMにアップロードできるファイル形式は?
PDF、Googleドキュメント、Googleスライド、WebページのURL、YouTube動画のURL、テキストファイル、コピーしたテキストに対応しています。1ノートブック最大50ソース。

Q3. ChatGPTとNotebookLMはどう使い分ければいいですか?
「手元の資料に基づいた正確な回答」が欲しいときはNotebookLM。「一般的なアイデア出しや文章生成」にはChatGPT。両者は競合ではなく補完関係にあります。詳しい比較はこちら。
👉 NotebookLMの類似サービス比較|ChatGPT・Claude・Difyとの違い

Q4. 社員全員にNotebookLMを使わせるのは現実的ですか?
まずは1部門(例:総務)で「社内規定Q&A」のように、全員が使える1つのノートブックを共有することから始めてください。成功事例ができれば、他部門への展開がスムーズになります。社員のAIリテラシーを底上げする研修の設計はこちら。
👉 AI研修おすすめ比較|中小企業向け「現場が変わる」セミナーの選び方

Q5. NotebookLMで社内のナレッジベースを作れますか?
はい。社内マニュアル、過去の議事録、業務手順書をすべて読み込ませれば、「社内のことは何でも答えてくれるAI」が無料で構築できます。より高度なカスタマイズが必要な場合は、Difyなどのツールも検討してください。
👉 Difyで業務効率化|社内AIチャットボットを30分で作る具体例

まとめ:NotebookLMは「資料を読む時間」をゼロにする

NotebookLMの本質は「資料を読む時間を、質問する時間に変える」ことです。

従来のやり方NotebookLMを使ったやり方
100ページの規定を自分で読む規定を読み込ませて「有給の申請方法は?」と聞く
5本のレポートを読んでサマリーを書く5本を読み込ませて「ハイライトと判断事項を出して」と聞く
契約書を全文読んでリスクを探す読み込ませて「注意すべき条項をリスク順で出して」と聞く

今日やること:

  1. notebooklm.google.com を開く
  2. 直近で「読むのが面倒だった資料」を1つアップロード
  3. 「この資料の要点を5つ教えてください」と質問する

1回試すだけで、「このツールは使える」と実感できるはずです。

「自社の業務にNotebookLMをどう組み込めばいいか」を一緒に設計しませんか。
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