制作会社・代理店向けのAI動画の外注先の選び方を示すアイキャッチ

制作会社・代理店向け|AI動画の外注先の選び方|卸し価格・前払い・生成費用の決め方

「お客様から『AIで動画を作れないか』と聞かれた。でも社内に作れる人がいない」。広告代理店、ブランディング会社、PR会社、システム会社、漫画やイラストの制作会社などで、こうした相談が増えています。

この記事は、動画を自社で作る側ではなく、お客様から動画を頼まれて、外の制作者に出す側のための外注ガイドです。「AI動画の外注」で検索すると、多くの記事は「自社の動画を頼む会社の選び方」を書いています。ところが、間に入る側には別の悩みがあります。お客様への売値からいくらで出せばよいのか。前払いは頼めるのか。生成にかかる費用は誰が持つのか。

サモテクは、こうした間に入る会社から、業種の違う5社(ブランディング会社、AI動画制作会社、AIエージェントの会社、PR会社、漫画制作会社)の依頼や相談を受けてきました。受ける側の目線で、外注先を選ぶ基準と、条件の決め方をまとめます。

外注先の候補を探しはじめる段階なら、まずサンプル集で動画の現物を見てください。

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間に入る側の外注は、何が違うのか

間に入る会社の担当者がお客様と制作者の間で相談している場面

結論から言うと、間に入る側の外注は、お客様に売る値段と、自分が払う値段の差が、そのまま自社の利益になるところが違います。

自社で使う動画を頼むなら、見るのは「いくらで、どんな出来か」です。間に入る側は、それに加えて次の3つを見る必要があります。

  1. お客様に出す提案書に、そのまま使える素材や価格を出してくれるか
  2. 納期と修正で、お客様との約束を守れるか
  3. 権利や契約で、お客様に迷惑をかけないか

つまり、外注先は「作る人」であると同時に、お客様との約束を一緒に守る相棒です。安さだけで選ぶと、お客様への納品でつまずきます。

外注先を選ぶ6つの基準

外注先を選ぶ6つの基準を並べた図

候補を見るときは、次の6つを順に確認します。

基準確認すること
①実績の現物説明文ではなく、動画そのものを見られるか
②窓口の役割お客様と直接やり取りせず、依頼元を通す形を守ってくれるか
③提案段階の支え提案書に貼れる資料・サンプル・価格の目安があるか
④修正の決まり修正は何回までか。やり直しが必要な修正をどう扱うか
⑤契約と権利AI生成物の権利、使ったツールの報告、賠償の上限が書面にあるか
⑥継続の相談本数がまとまったときの条件を相談できるか

特に①は大切です。サモテクに問い合わせをくださる会社も、きっかけの多くはサンプル動画の現物でした。文章の説明より、サンプル集のような「見て分かるもの」を出せる外注先かどうかが、いちばん早い見分け方です。

実在の人物の写真を使うなら、最初に素材の出所を確認する

意外と見落とされるのが素材の扱いです。サモテクで実際に経験したのは、依頼元から人物の写真が支給される案件でした。使う生成AIによっては、実在の人物の写真を元にした動画づくりを受け付けないものがあります。生成した人物なら使えても、実在の人物の写真だと使えない、という違いです。

お客様から人物素材を預かる場合は、外注先に「その素材で作れるか」を最初に聞いておくと、後から作り直す手間を避けられます。AI動画の費用や作り方の全体像は、AI動画制作の費用相場とAI動画の作り方にまとめています。

卸し価格の決め方|価格表より先に「お客様への売値」を聞く

お客様への売値から6〜7掛けで卸し価格を逆算する流れの図

卸し価格で失敗しやすいのは、価格表を先に出してしまうことです。

サモテクの経験では、本数も販路も決まっていない相手に価格表を先に出すと、その金額が天井になりました。そのため今は、先に「お客様にはいくらで売る想定ですか」と聞き、その売値の6〜7掛けを卸し価格として逆算するやり方にしています。直販の公開価格に対しては、約7掛けが目安です。

これは外注する側から見ても同じです。外注先に聞くときは、次の順番が噛み合います。

  1. 用途・尺・本数・納期を伝える
  2. お客様への売値の目安を伝える
  3. 外注先から、その範囲に収まる提案をもらう

参考までに、サモテクの直販価格(税込)は次のとおりです。

内容直販価格(税込)
ショート動画(15〜30秒)5.5万円〜
商品・サービス紹介(30秒〜1分)19.8万円〜
採用・会社紹介(2〜3分)33万円〜
実写×AI加工5.5万円〜

(2026年10月時点・AI動画制作のページと料金ページが正です)

卸しの目安は、たとえばショート動画の直販5.5万円を7掛けすると約3.85万円です。ただしこれは計算例で、人物の口の動きまで必要な案件など、手間が大きく変わる場合は内容を見て別に見積もります。「何でも一律7掛け」ではありません。

単発1本の安売りは、続かない

外注先の側から見ると、単発1本だけを安く頼まれるのがいちばん続きません。サモテクの実測では、ショート動画は1本の制作に4〜5時間かかります。この時間には、打ち合わせや請求の手間は含まれていません。

だから卸しや外注は、本数をまとめる、または継続する前提で頼むほうが、外注先も条件を出しやすく、結果として良い条件を引き出せます。続けて頼む会社向けには、月額のプランもあります(料金は内容に応じて都度お見積りです)。

前払い・着手金の考え方

満額前払いと着手金50%の2つの支払い方を比べた図

間に入る側から見ると「前払いは厳しい」と感じるかもしれません。ただ、外注先が1人または少人数の場合、前払いや着手金には理由があります。

サモテクで実際にあった例を2つ挙げます。

  • ブランディング会社の1社とは、満額の前払いで契約しました。「代表1人で制作しているので、この形なら多くの本数を安心してお受けできます」と理由を正直に伝えたところ、こちらの想定より良い条件を出してもらえました
  • 別の会社には、初回は着手金50%と納品後50%の形を提示しました

大切なのは、前払いを「お願い」ではなく「理由つきの説明」にすることです。理由が分かれば、依頼元も社内の稟議を通しやすくなります。

取適法で、支払期日は納品から60日以内

後払いにする場合は、支払期日に注意が必要です。2026年1月1日から、下請法は「取適法(中小受託取引適正化法)」になりました。公正取引委員会の資料では、委託する側は、物やサービスを受け取った日から60日以内のできる限り短い期間で支払期日を決める必要があるとされています。期日までに払わない場合は、年率14.6%の遅延利息の支払義務も生じます。

外注先が個人や小さな法人の場合、あなたの会社の資本金などによっては、この法律の対象になる可能性があります。当てはまるかどうかは、公正取引委員会や中小企業庁の最新の案内で確認してください。

サモテクも一人法人のため、基本契約書を結ぶ際は、支払期日を明記すること、検収の期限を決めて「期限内に連絡がなければ合格とみなす」形にすることを、こちらから提案しています。

生成費用は誰が持つのか|見積もりに入っているかを確認する

担当者が見積書とパソコン画面を見比べている場面

AI動画には、人の作業時間のほかに、生成そのものの費用がかかります。生成AIのクレジットや、使う素材の費用です。

サモテクが契約の際に依頼元へお伝えしたのは、「生成AIのクレジットやストック素材などのツール費用を先に立て替えることになるため、できれば着手時に支払っていただきたい」という点でした。外注先は、制作を始める前に費用が出ていきます。

見積もりを比べるときは、次の2点を確認してください。

  • 生成の費用は、見積もりの金額に含まれているか(別請求ではないか)
  • やり直しが必要な修正をしたとき、追加の費用がかかるのか

AIは同じ指示でも毎回少しずつ違う結果が出ます。そのため「この1カットだけ少し直す」が簡単にできない場面があります。サモテクでは、修正は各本2回までを標準とし、方向性を決める段階(絵コンテやサンプル)で確認する流れにしています。お客様に約束する修正回数は、外注先の修正の決まりを聞いてから決めてください。

5業種の「間に入る会社」から見えた、頼まれ方の違い

依頼を受けた5つの業種を並べた図

これまでに依頼や相談をくださった会社は、業種によって頼み方が違いました。

間に入る会社頼まれ方の特徴
ブランディング会社扱う製品が多く、同じ型で継続して発注。満額前払いで契約
AI動画制作会社広告主向けの案件を分担。人物・音・文言は依頼元が支給し、こちらは映像づくりに専念
AIエージェントの会社提案の中に動画の需要はあるが、制作する人が足りない。案件ごとに相談
PR会社会社紹介の動画。まずサンプルを見たいという依頼
漫画制作会社お客様から「動くものが欲しい」と言われるが、社内に動画の知見がなく、制作を外の専門家に任せたい。案件ごとに相談する形で話が進んだ

共通していたのは、社内に作る人はいないが、お客様からは頼まれるという状況です。そして、きっかけの多くは「現物を見たこと」でした。外注先を探すときも、まず動画を見てみるのが近道です。

外注するときの進め方|最初の1本で確かめる

外注の進め方を5つの手順で示した図

はじめての外注先とは、いきなり大きな案件を頼まず、最初の1本で相性を確かめるのがおすすめです。

  1. サンプルを見て、候補を2〜3つに絞る
  2. 用途・尺・本数・納期と、お客様への売値の目安を伝える
  3. 提案段階の絵コンテや見積もりを出してもらう(サモテクは、提案段階の絵コンテや見積もりについてもご相談に応じています)
  4. 契約書で、支払い・検収・権利・修正回数を決める
  5. 1本目でテイストを確認してから、残りの本数に進む

お客様との直接の契約は、外注先ではなく依頼元(あなたの会社)が持つ形にしておくと、窓口が混乱しません。サモテクも、依頼元を通す形を守っています。

外注に向く案件・向かない案件

AI動画が向く案件と実写が向く案件を比べた図

最後に、AI動画に向く案件と、実写のほうがよい案件を整理します。

向く案件実写が向く案件
撮影できない場面を映像にしたい実在の人物や場所そのものを見せたい
短い動画を、何本か続けて出したい社長や社員の「顔」で信頼を伝えたい
商品の使われる場面のイメージ映像商品の質感や大きさを正確に見せたい

迷うときは、実写の素材にAIで加工する方法(実写×AI加工、5.5万円〜)もあります。お客様の用途に合わせて、どちらが合うか外注先に相談してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. AI動画の外注先は、制作会社とフリーランスのどちらがよいですか。
本数と窓口で決めます。継続して複数本を出すなら、契約・請求・修正対応を一本化できる法人が安心です。単発で小さな案件なら、フリーランスも選択肢になります。どちらでも、契約書と修正回数は必ず決めてください。

Q. 卸し価格の目安はありますか。
お客様への売値の6〜7掛けで逆算するのが、サモテクでの基本です。直販の公開価格に対しては約7掛けが目安ですが、案件の中身で変わります。

Q. 前払いを求められたら、断るべきですか。
理由を聞いてください。生成の費用を先に立て替える、少人数で受ける本数を管理する、といった理由があれば、着手金50%と納品後50%などの形で折り合える場合があります。

Q. 生成費用は見積もりに含まれますか。
外注先によって違います。含まれるのか別請求なのか、やり直しの修正で追加が出るのかを、見積もりの段階で確認してください。

Q. 実在の人物の写真を支給しても作れますか。
使う生成AIによっては、実在の人物の写真を元にした動画づくりができません。素材を渡す前に、外注先へ確認してください。

Q. お客様に実績を出してよいか、どう確認しますか。
実績掲載は、発注ごとに可否を決めるのが安全です。サモテクでも、掲載できるかどうかは案件ごとに確認しています。

まとめ|安さより「お客様との約束を一緒に守れるか」で選ぶ

間に入る側のAI動画の外注では、次の点を押さえてください。

  • 外注先は、作る人であり、お客様との約束を一緒に守る相棒
  • 見るのは説明より、サンプルの現物
  • 卸し価格は、価格表より先に「お客様への売値」を聞いて逆算する
  • 前払いは理由を聞く。後払いなら、取適法の支払期日(受け取りから60日以内)に注意
  • 生成費用と修正の決まりは、見積もりの段階で確認する
  • 最初の1本で相性を確かめてから、本数を増やす

サモテクは、代理店・制作会社・PR会社などのお客様向けに、AI動画の制作を請け負っています。まずはサンプル集をご覧ください。料金とご依頼の流れはAI動画制作のページにまとめています。

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